目利きはプロだけの仕事だと思っていませんか?
実は、誰にとっても食材の目利きは料理の成功に直結する大切なスキルです。そして、健全な栄養、つまり「生きた細胞」を摂取するためにも重要です。この記事では、食材の目利きがなぜ重要なのか、また「生きた細胞」を摂取することがどのように健康に寄与するかについて詳しく解説します。
料理の成功や栄養の観点から、基本的な目利きのポイントを学んでみてください。
食材の目利きについて
肉類の目利きポイント
- 牛肉・豚肉
赤身部分は、最初ピンク色に近く、その後赤く発色し、鮮度が落ちると茶色(褐変/かっぺん)になります。 - 鶏肉
最初は淡いピンク色で、次に白っぽくなり、さらに鮮度が落ちると徐々に黒く変色します。 - 猪肉や馬肉
赤身の強いこれらの肉も、牛肉や豚肉と同様に変色しますが、酸化による変色が早いです。 - ネト化と臭い
肉や魚は栄養価が高く、菌の増殖やアミラーゼなどの酵素、酸化によるタンパク質の分解でネト化(食材の表面がネバネバとなる)し、劣化すると異臭や酸っぱい臭いが発生します。
色の変化で肉の目利きの判断となる要素は大きいです。赤身の部分と脂の境界線がはっきりしていて、わかりやすいかどうか。その点も注意してみてください。
魚貝類の目利きポイント
- 丸ごと一匹の魚
外側からしか判断できませんが、鱗を含めた皮目の光沢が重要です。新鮮な秋刀魚などは、文字通り刀のように輝いています。目がきれいな魚ほど鮮度が良いです。 - 香り
新鮮な魚は磯の香りで表現されますが、強い魚臭さがあるものは避けましょう。 - 腹部の柔らかさ
柔らかく感じる腹部は、鮮度が落ちている証拠です。魚でも肉でも内臓から傷むものですが、他の魚と比べて柔らかい腹の魚は、生きている時から既に弱っていたか…いずれにしても既に劣化が進んでいる現れなのです。 - 刺身や冊(サク)
血合いの色が褐変していないか、血合いと白身の境界がクリアかどうかが鮮度の指標です。鮮度が落ちるほど境界が滲んでいきます。 - エビやカニ
色の濃淡がハッキリしているものが新鮮です。 - 貝類
傷んだものほど色が抜けて白くなる傾向があります。例えば、ムール貝は鮮度が良いとオレンジ色ですが、鮮度が落ちると白くなります。
また、牡蠣などは貝柱が明確であることや、やはり色の濃淡や、白黒がクッキリしているなどでも鮮度の確認が出来ます。
野菜・果物の目利きポイント
- 重さ
重いほどまだ離水が進んでおらず、水分の保持率が高く、鮮度が良い証拠です。スーパーで買うときにはしっかり意識しましょう。肉や魚のようにドリップが見た目にはっきり現れませんが、野菜や果物で言う離水は、まさしくドリップのことです。 - 色・艶・張り
色の鮮やかさ、艶、張りが鮮度を示します。 - 硬さ
離水が進むとふにゃふにゃに柔らかくなり、しわも出てきます。硬さでも離水が分かります。 - 酸化
丸の野菜や果物は実はまだ生きていますが、包丁でカットした時点から死んだ部分が増え、酸化が急速に進行します。葉物野菜の芯が黄色くなるのも酸化の表れです。
「生きた細胞」の摂取が重要な理由
目利きが重要な理由には、主に以下の3点があります。
- 美味しい
- 長持ちする
- 栄養価が高い
これらの理由から、結果として「生きた細胞」の摂取に繋がります。新陳代謝を支えるためには、食事や栄養の観点から「生きた細胞」を摂取することが重要です。次に、「生きた細胞」の摂取について詳しく解説します。
「生きた細胞」の摂取とは?
「生きた細胞」の摂取とは、善玉菌(プロバイオティクス)や発酵食品に含まれる生きた微生物を摂取することを指すことが多いです。これらは腸内フローラのバランスを整え、腸の健康をサポートします。また、生きた微生物に限らず、生細胞(細胞死を迎えていない細胞)を含めて「生きた細胞」として捉えることで、新陳代謝や免疫力の向上に最も寄与する「生きた細胞」の摂取が、トータルに健康をサポートする食事となります。
新陳代謝に対する影響
新陳代謝は、体内でエネルギーを消費し、細胞を再生し、老廃物を排出するプロセスです。このプロセスをサポートするために、次の栄養素が重要です。
- たんぱく質
新しい細胞を生成し、古い細胞を修復するために必要です。 - ビタミンとミネラル
特にビタミンB群、亜鉛、マグネシウムなどがエネルギー代謝や細胞の機能維持に関与します。 - 抗酸化物質
ビタミンCやE、セレンなどが細胞の酸化ダメージを防ぎ、新陳代謝の過程を保護します。
善玉菌(プロバイオティクス)と腸内環境
発酵食品(ヨーグルト、キムチ、納豆など)は、腸内の善玉菌を増やし、腸内環境を整えるのに役立ちます。腸内環境が整うことで、栄養素の吸収効率が向上し、結果的に新陳代謝が促進されます。
「生きた細胞」を摂取する意味
食事を通じて「生きた細胞」を直接摂取することが、新陳代謝そのものを支えるというよりも、適切な栄養を効率的に摂取することに繋がります。また、生きた細胞は酸化影響を受けていないものが多く、素材の持つたんぱく質やミネラル、ビタミンなどがもたらす栄養素や酵素を、より多く吸収することが可能となり、新陳代謝を間接的にサポートする役割を果たしています。
日本人の食卓における「生きた細胞」の例
- 卵(半熟まで)
- 納豆(パックのひきわり納豆は除く)
- 漬物、味噌などの発酵食品
- 新鮮な刺身(肉から魚まで)
- 生野菜
たとえ火入れした食品でも、ドリップが出ない範囲で上手く加熱調理されたものは「生きた細胞」のまま食することができます。生野菜から摂れる栄養素や食物繊維は決して多くありませんが、「生きた細胞」であること、そしてわずかでも付け合わせに生野菜のサラダがあることは、ランチや定食などの簡易的な外食でも「生きた細胞」を摂取できる機会です。
TKG(卵かけご飯)+納豆のスーパーフード
余談ですが、いわゆるTKG(卵かけご飯)に納豆をプラスすることで、動物性たんぱくと植物性たんぱくの「生きた細胞」とエネルギーの源となる炭水化物(お米)を一緒に摂れる、まさにスーパーフードとなります。
まとめ
食材の目利きと「生きた細胞」の摂取は、健康な新陳代謝を維持するための基本です。食事の質を高めることで、より健康的で美味しい食生活を楽しむことができます。この記事を参考にして、日常の食事で「生きた細胞」を積極的に取り入れてみてください。
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